- つら
- I
つら(連語)〔完了の助動詞「つ」に推量の助動詞「らむ」の付いた「つらむ」から変化した「つらう」の転。 中世後期以降の語〕「つろう」に同じ。
「なんとかし~孔子状に似たぞ/史記抄 10」「さだめて手ひどいめにあはせて遣はされまし~/咄本・鹿の子餅」
〔現在でも, 本州西部の方言で用いている所がある〕IIつら【蔓】「つる(蔓)」の古形。III「まろき木に~つけし所所あるものをゆびさして/折たく柴の記」
つら【連・列】(1)連なること。 並んでいること。 列(レツ)。「秋ごとに~を離れぬかりがねは/後撰(秋下)」
(2)同列。 同類。 仲間。IV「はらからの~に思ひきこえ給へれば/源氏(竹河)」
つら【面・頬】(1)顔。 おもて。「顔」よりもぞんざいな言い方。 「そんなことをいうやつの~が見たい」「おめおめとどの~下げて」「泣きっ~」「ふくれ~」
(2)物の表面。「上(ウワ)っ~」
(3)(「づら」の形で)名詞の下に付いて複合語として用いられ, そういう顔をしている, そういう様子である意を表す。 相手をののしる気持ちを込めていう語。「馬~」「紳士~」
(4)ほとり。 あたり。 かたわら。「払ひ出でたる泉の~に, をかしき程の巌立てり/宇津保(俊蔭)」
(5)ほお。「かの翁が~にあるこぶをやとるべき/宇治拾遺 1」
~から火が出る「顔から火が出る」に同じ。~で人を切る傲慢(ゴウマン)な態度で他人の心を傷つける。~に似せてへそを巻く〔「へそ」は円く巻いたつむぎ糸〕人はそれぞれその性質によってすることも違う。~見ろ憎い相手に災難が起きたときなど, 小気味よく思ってののしりあざける言葉。 つらあ見ろ。~を膨(フク)ら・す不満・不機嫌な表情や態度をする。 ふくれつらをする。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.